はねるのトびらというお笑い時代


どうも、 みなさんこんにちは。
今回はお笑いバラエティ番組の『はねるのトびら』について語りたいと思います。

「はねトび」の略称で呼ばれていた『はねるのトびら』ですが、番組のスタートは深夜時代から遡って順調に視聴率と人気と知名度を上げていき、ゴールデン番組へと昇格していきました。同じフジテレビの『めちゃ×2イケてるッ!』と似たような形態をとっている番組ですが、コンセプトや立ち上がりこそ同じ路線で番組制作がされていたようです。
完全に視聴者目線ですが、この番組を振り返ってみたいと思います。


はねトびとの出会い

僕がはねるのトびらに出会ったのは、当時中学1、2年生で、小学生までは20時には寝ていた真人間だったのですが、中学からは自分の好きなように生きることをモットーに反抗的になった時期も相まって、ただただ夜更かし三昧の日々を過ごしていたような気がしなくもないですが、0時過ぎまで起きてるようなことはなかった気がします。
明確にどの回を初めて見たとかっていう記憶が頭の中に残っていないのですが、wikipediaで調べてみたところ、2003年の月曜深夜0時35分からのを見ていたようです。僕と同じ陸上部の同級生にもエンタの神様とかはねるのトびらが好きな人がいたのでそれでよく話をした記憶があります。主に一番熱く見ていたのは火曜23時台ですね。

出演メンバー

演者として出ていたメンバーですが、以下のような構成となってました。

  • キングコング
    • 西野亮廣
    • 梶原雄太
  • ロバート
    • 秋山竜次
    • 馬場裕之
    • 山本博
  • ドランクドラゴン
    • 塚地武雅
    • 鈴木拓
  • 北陽
    • 虻川美穂子
    • 伊藤さおり
  • インパルス
    • 板倉俊之
    • 堤下敦

今を時めくそうそうたるメンバー!というわけではないけれど、色々な活躍の場において今でも見られる面々ですね。ただ、めちゃイケで言うところのナイナイのポジションがキングコングなのですが、今ものすごい出世を遂げていますね。

西野さんに関してはビジネスやアーティストのクリエイティブな分野での第一人者として名が轟くほどで、考え方や発想がとても面白いです。その道だけでなく、アメトーークやゴッドタンなどでいじられ役としての立ち回りと場を沸かすパワーが凄まじく、お笑い番組ではたまにしか見ることができませんがエンターテイナーとしても面白いですよね。自分のやりたいことに真っすぐ向かっていくその姿は見ていて憧れと共に勇気を貰います。独演会の動画も見ましたが時間を忘れてしまうくらいお話が上手で芸人の中でもトップクラスだと思います。

そして梶原さんはYouTuberカジサックとしてめちゃくちゃ人気を獲得しています。僕もカジサックの動画めちゃくちゃ好きで8割くらい全部見てます。最初は芸人対談だけで良いでしょ~って思ってましたが、梶原家のバラエティ対応能力と言いますか、普通に見れるというか、いや普通に面白いです。とくにコジくん、せんちゃん、ヨメサックは鉄板級ですね。僕もヨメサックさんのようなお嫁さんがほしいです。

キングコングがただただ好きみたいな話に脱線してしまいましたが、当時はぶっちゃけそんなに好きではありませんでした。笑


コント中心の深夜時代

僕が特に一番好きな時代がここの時期です。深夜はとにかくコントをやって、最後のほんの5分くらいに平場トークとか、コントにゲスト出演したタレントさんと交えて少しトークとかをやっていた記憶がありますね。

ただ、この当時僕は中学1、2年くらの年齢だったというのもあってコントが好きだったのかもしれません。はねトびに限らず、エンタの神様やSMAP×SMAPなどとコント中心の番組も当時多く、さらにブームとしてテレビ業界がそういうのメインで番組を作っていた気がします。

コントの何が面白いのかというと、まず単純さです。登場人物は真面目な普通の感覚の人間と、非常識で突拍子のないことをしでかすような人間の2つの属性がいれば成立するのですが、だいたい人生を13年、14年くらい生きると、世間的な常識を身に着けつつ大人へと近づいてゆく頃合いかと思います。そんな世間の常識を知って、常識破りな変なことしでかしてる人を見ると、笑えるかドン引くかの二択だと思います。小学生の頃はいたずらなんてしなかったのに、中学生になってピンポンダッシュしたりイタズラ電話したりしてそれ見て爆笑してるのもだいたいこれくらいの年齢だと思うんですよね。お笑いのコントで見る笑いもこれに近いものだと思います。人の心を動かすのって良くも悪くも“裏切り”だと思っていて、泣けることも笑えることも、自分の想像を超えてくる共感性に触れた時に発生するものなんです。

じゃあ中学生くらいの年齢の人にしかウケないかというと、そういうわけでもないですが、当時も人気の年齢層としては10代、20代の若い人が中心であったと思います。何よりもこのはねるのトびらでは演者が素晴らしく面白かったっていうのがかなり大きいと思います。秋山さん塚地さん板倉さんは特にコント師として抜きんでた才能で、それぞれがまた別々の面白さを持っていて、数あるコントを飽きさせずに笑かせてくれていたと思います。


コーナー中心のゴールデン時代

番組がゴールデンに上がるとコントの本数が9割くらい削られて、ゲストを招いたコーナーが多めとなった番組構成になりました。僕は当時「え?もうなんか全然違うじゃん。キャスト一緒だけど番組違うじゃん」って思ってはねるのトびらの公式ページの意見とかを送れるところで「コントだけやってりゃいいから余計なことしなくていいから!戻してくれ!」って書き込みした記憶があります。笑

ただ、番組の総合演出を務めていたフジテレビの近藤真広さんがカジサックの動画内でこの件に関して語ってくれていました。バラエティ番組とかは悲しい思いとか辛い思いをしている、例えば格好つけたい人が格好つけられないところが面白かったりしてて、そういうものをお笑い番組ってのは制作側で人工的に作って用意して演者を入れて演者が喜怒哀楽するのを作り出す。で、世の中に出てきていないタレントや芸人の喜怒哀楽を見せられても、そもそもその人の人と成りが分からないから見ている側もどのリアクションが正しいのか分からず困惑してしまうので、僕らはこういう人ですよっていう名刺代わりとしてコントや漫才をまずやるのだそうです。そしてずっとやていくと芝居でやっているなというものが透けて見えてきて面白くなくなるので、演者の喜怒哀楽がよりリアルに映えるようにコーナーをどんどん作っていって、コントという形態を減らしていったとおっしゃっています。

この時近藤さんが分かり易い例えで言っていたのがバイキング小峠さんがネタの中で「なんて日だ!」が面白くて大ブレイクし、世間的にもそんな風に怒るのが面白い人なんだと認知され、色々な番組でキャスティングされるようになり、彼に「なんて日だ!」を様々なシチュエーションで言わせようと仕掛けるわけです。小峠さんも「なんて日だ!」の一辺倒だけじゃなくて別パターンの色々な言い方やリアクションをして、名刺代わりとして見た「なんて日だ!」からナチュラルで出し始める小峠さんのフリーなリアクションはリアリティがあるのでネタよりも面白くなるというロジックです。

近藤さんの話が上手すぎてとても分かり易く、それと同時に番組制作ってこんなに頭使って演出考えたり計算してやっているんだということに凄さを感じざるを得ません。演者さんは演者さんで才能あるけれども、それを活かせるステージってのも必要なわけで、制作と演者の相互関係で成り立っているんですよね。

そんなわけでコントを激減させてゲストを交えたリアルなリアクションが見れるコーナーが中心と番組が変わるわけですが、やはり当時の僕はほぼ100円ショップとかギリギリスとか面白さが全然分からなくて、僕は次第に見るのをやめてしまいました。コントやってたほうが良いでしょって具合に。
ちなみにスターだらけの大運動会は好きでした。


ひとつの時代の終焉と現代のお笑い

高校生くらいになると僕はめちゃイケにハマりだします。それこそはねトびの総合演出の近藤真広さんが語っていたことですが、まさに演者のそのリアルなリアクションが面白くてコントよりもコーナー的なものが面白いと思える年齢にもなってきました。しかしはねるのトびらを再び見ようと思う気持ちはありませんでしたね。なぜだったのでしょうか。
時代的にもロンハーだったりアメトーークだったりしゃべくり007だったりと、お笑い番組の方向性として芸人×リアルなリアクションみたいなものが多くなってきていたと思います。実際にみていて凄く面白かったですしね。

現在ですと水曜日のダウンタウンだったりお笑い向上委員会だったりが面白くて見ています。そこにはトークの達人である芸人さんがフリーでトークを繰り広げたり、ドッキリをガチで仕掛けてリアクションを見たり、いずれも面白く需要が絶えることなく飽きられないコンテンツだなと思います。
それでもやはり新しい人材の発掘として「ネタ」を披露するM1グランプリやキングオブコントやIPPONグランプリなどと定期的に放送されていますよね。

僕の年齢と共に、その時々の嗜好もありますが、コントから始まり、コーナー系、フリートーク・ドッキリと、好きなものってのは移ろいでゆきますが、やはりお笑い番組・バラエティってものが昔から大好きなのは変わらないですね。
そして初めて好きになったお笑い番組が『はねるのトびら』なので、思い入れが深くあります。当時のメンバーの現在での活躍を見ると、ただの視聴者ではありますが嬉しく思うこともありますし、現代でのはねトびメンバーの共演とかしてあの頃を語ってもらったりするのも見てみたいなぁと勝手に妄想してたりするので、これからもより一層活躍してもらってエンターテイナーとして活躍してもらいたいですね。特にキングコングの2人は別々での活動ですが各々の活躍に注目しています!

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