カクレンジャーは戦隊ヒーローの風雲児


どうも、みなさんこんにちは。
今回は『忍者戦隊カクレンジャー』について語ります。

カクレンジャーとは1994年2月から1995年2月まで放送されていたスーパー戦隊シリーズの18作目です。
僕が物心ついた頃からカクレンジャーがめちゃくちゃ好きで親がVHSに録画してくれていたものをただひたすらに見ていました。
リアルタイムで見ていたかどうかは分かりませんが、録画されている話を何度も何度も擦り切れるまで見ていました。
後に2012年くらいになるとニコニコ動画とYouTubeに東映さんが公式動画として週1でアップロードするようになって、投稿された1週間だけ無料で見れたので当時を懐かしみつつも、話の繋がりを理解しながら改めて見る機会を得られました。
そんなカクレンジャーを若干ネタバレ有りで語っていきます!


世界観

特撮ヒーローものはどういう設定が多いのか分かりませんが、カクレンジャーは当時放送していた現代の日本を舞台に旅を続ける5人の若者の物語みたいな感じです。ロードムービー風と言ったらいいでしょうか。

その5人ですがそれぞれ忍者の子孫みたいな設定があります。そして主人公ら5人のうちの2人サスケとサイゾウが妖怪に騙されて400年前に封印された妖怪の封印を解いてしまい、現代の世の中に妖怪たちが溢れてしまいます。

妖怪たちを再び封印するためバスでクレープ屋を営みながら旅を続けていくという話になるのですが、妖怪たちを倒していくうちにボスが姿を現し、その大玉を再び封印すれば平和が訪れるという子供にも非常に分かり易い設定となっております。

最初はレッドのサスケとブルーのサイゾウが元々知り合いなのですが、妖怪の封印が解かれたことによりホワイトの鶴姫がリーダーとなって400年前の末裔を召集し、イエローのセイカイとブラックのジライヤも加わり5人で忍者戦隊カクレンジャーが結成されます。

登場人物

戦国時代に誕生した退魔を専門とする忍者集団隠流の使い手と末裔達で、鶴姫とジライヤのみ忍者としての正規訓練を受けていましたが、サスケ・サイゾウ・セイカイは子孫であるというだけで元は一般人でした。
ホワイトである鶴姫がリーダーで、グリーンやピンクがおらず、ブラックがいます。

名乗るときに「人に隠れて悪を斬る、忍者戦隊カクレンジャー見参!」。と言い、変身後の逆転劇が始まろうとする時に「成敗」の決めゼリフを発した後に戦闘開始することが多く、これが最高にクールで格好良いです。

サスケ / ニンジャレッド

役者:小川 輝晃 (おがわ てるあき)

レッドだけど物語の設定上はリーダーではない。がしかし基本立ち位置はセンターでオープニングも1番最初にキャスト紹介されているため、従来のレッドというポジションに変わりはないと思います。

お調子者な感じがありますが、戦いの際はメンバーを引っ張っていくリーダーシップを発揮して冷静沈着な面も見せます。戦闘能力も高めです。
自身が操る獣将は猿がモチーフ。

役を演じた小川輝晃さんは、最初のこのサスケという人物の方向性や性格がまだ見定まらない時の演技に苦労していたそうで、何か1つクセを付けたいがために色々と挑戦して撮影ではNGも結構多かったようです。
子供の時に見ている側からしたら特に違和感はなく、しっかりキャラクターにハマっていて自然な感じでサスケというキャラを見ることが出来ていたので役者魂も素晴らしいと思います。
現在も俳優として活躍されており、ご本人のツイッターも存在します。

2020年2月よりカクレンジャー25周年として、カクレンジャーと直接的な関係ありませんが『夢見る絵本プロジェクト』というものを小川輝晃さんと広瀬仁美さんで立ち上げております。


鶴姫 / ニンジャホワイト

役者:広瀬仁美 (ひろせ さとみ)

隠流鶴姫家の24代目頭領にしてカクレンジャーのリーダー。封印の扉を開けて窮地に陥ったサスケとサイゾウを救い、カクレンジャー招集を決意します。

容姿端麗で家は超お嬢様であるが、普段の風貌はそこらへんにいる若い女性と大して変わらない。男勝りで勝気な紅一点、仲間思いで劇中の設定でもモテる描写は多い。当時の広瀬さんと同じ14歳という設定。
自身が操る獣将は鶴がモチーフ。

役を演じた広瀬仁美さんは、現在は結婚されて子供もいるようです。最近では子育ても落ち着いて趣味の絵画の個展を開いたり自身の公式HPで絵やグッズなどの販売も手掛けて精力的に活動を行っています。
2013年からツイッターのアカウントを作成されたようですが、僕はつい最近になって存在を知りました。2011年くらいにカクレンジャーがニコニコ動画で週1でアップロードされていた時期に、当時の役者たちを調べていたのですが、小川さんのアカウントしか確認できていなかったので、広瀬さんという存在が謎に包まれていて、ついこの間ツイッターを見つけたときはけっこう前からやっていたという驚きと共にインターネットて素晴らしいなとしみじみ思いました。笑
プライベートな広瀬さんはかなり天真爛漫な方で、イメージとは良い意味で違っていて良い意味で裏切られました。

2020年2月よりカクレンジャー25周年として、カクレンジャーと直接的な関係ありませんが『夢見る絵本プロジェクト』というものを小川輝晃さんと広瀬仁美さんで立ち上げております。


サイゾウ / ニンジャブルー

役者:土田大 (つちだ ひろし)

カクレンジャーになる前からサスケと知り合いで霧隠才蔵の子孫。女と金に目がなく情にもろくて困った人がいたら損得感情抜きで助けずにはいられないので子供からお年寄りまでよく好かれる。その優しさが災いして敵の策略にハマってしまうこともしばしばある。
やたらと不幸な目に遭うことも多くオネエ言葉を使ったりナルシストじみた発言もたまにするためちょっとギャグ担当的な部分もある。
自身が操る獣将は狼がモチーフ。

役を演じた土田大さんは、現在は声優としての活躍もあり数多くのアニメや映画の吹き替えで出演されてます。2010年には深夜アニメの『うさぎドロップ』で主役キャラの声の演出もされていました。
小川さんと親交が今でもあるようで時々小川さんのツイッターで2ショットが上げられていたりもします。

セイカイ / ニンジャイエロー

役者:河合秀 (かわい しゅう)

ゲーセン通いをしていた当時の現代っ子な感じでやや気弱で争い事をあまり好まない性格をしている。引っ込み思案な内向的な子供に理解があり寄り添ってあげる姿もよく見られます。能力的には怪力で女好きで食いしん坊。鶴姫に告白するが特に進展なく、女性なら誰でも良いみたいなキャラ付けになっている。
物語の後半からはサイゾウと一緒にいることが多い。
自身が操る獣将は熊がモチーフ。

役を演じた河合秀さんは現在何をしているか分かりません…

ジライヤ / ニンジャブラック

役者:ケイン・コスギ

アメリカ出身で日本語があまり得意ではなくカタコトな日本語で喋ることが多い。バックグラウンドしてアメリカ生まれのケインコスギさんが日本に来たばかりで日本語がほとんど喋れなかったようです。身体能力が凄まじく生身で妖怪に勝てたりするほどです。
見た目がスト2のガイルにめちゃくちゃ似ており当時の僕はガイルとジライヤを重ねていたかもしれません。(金髪ではないけれども)
自身が操る獣将は蛙がモチーフ。

役を演じたケインコスギさんはタレントとして筋肉番付やテレビCMなどで活躍をしており、恐らくこのメンバー5人の中では一番知名度が高いと思われます。
最近ではネットゲームのリーグオブレジェンド(LoL)の配信を行ったりしてゲーマーのファンも獲得しています。
カクレンジャーに関してはNGなのか当時を語ることも懐かしのメンバー対談もケインさんだけは一切出演しておりません。


戦闘

戦闘は主に戦隊シリーズでお馴染みの逆転劇が多く、販促も兼ねて色々な武器やロボを駆使して戦っていきます。基本的には敵が大魔王の力によって巨大化し、カクレンジャーも対抗してロボットに乗って同じサイズ感で応戦します。

カクレンジャーがそれぞれ固有の武器や技を持っており、サスケは二刀流で戦ったり、ジライヤはメリケンサックで戦ったり、サイゾウは水遁の術を使ったりします。

敵を攻撃する際は忍者なのにアメコミテイストに「BA-KOOOOOOM!!」や「OH NO!」などと英語で文字のエフェクトの演出がされることが多く、見ていて飽きのないハートフルでスピーディで軽快な戦闘演出となっております。個人的にはここのシーンが一番楽しかったりします。

巨大ロボでの戦闘の際は、5人がそれぞれ自身が所有するロボがあり、最終的に5人で合体して敵を倒します。

ロボが2種類存在し、物語の序盤から使用できていた獣将は5人で合体すると「無敵将軍」になります。名前からしてもう既にヤバい感じがあり、実際に敵のしょぼい攻撃はダメージを殆ど受けることはありません。炎の剣のようなもので敵を斬ってトドメを刺します。ちなみに僕は無敵将軍のオモチャを幼稚園くらいの頃は持っていました。

もう一つのロボは物語の後半から出てくる「隠大将軍」と言って、カクレンジャー5人がそれぞれ忍之巻を探す旅に出て、隠流超忍獣の術を取得します。サスケなら猿、サイゾウなら狼と言ったそれぞれのモチーフにされている獣型の巨大ロボを召喚し、5人で合体すると隠大将軍となります。それぞれの異なる獣型のロボが合体して成るので個人的には無敵将軍よりも隠大将軍の方が僕は好きです。

他にもニンジャマンやネコマルやツバサマルといったロボや乗り物が存在していて、非常にバラエティに富んだ戦闘を繰り広げてくれて、特撮ヒーローなだけあって戦闘シーンだけでも飽きさせない演出が素晴らしいと思います。

ちなみにそれらのロボには意思があり、無敵将軍、ツバサマル、隠大将軍は「三神将」と言い、心・技・体を司る巨大神です。2000年前に妖怪と戦った賢人達の魂から生まれた(転生した)存在で、隠流忍術極意・心技体をそれぞれ司ります。普通に喋れてカクレンジャーたちにアドバイス等をして打倒妖怪大魔王を目指します。

物語の演出

基本的に1話完結での話が多く妖怪を退治していくのですが、それぞれの回ごとに主役が決まっている感じで、誰にスポットが当てられているかが当時の子供の僕としては新鮮で、例えばサイゾウが主役の回は最後の逆転する時の変身シーンではブルーのサイゾウがセンターになります。

それぞれの回もしっかりドラマ仕立てとなっており、妖怪のせいで問題を抱えていた人たちをカクレンジャーが助けるといった手法となっており、個人的にすごく印象に残っている話はセイカイが主役のおじいちゃんの時計の話、サイゾウが主役の漫画で描いたものが現実に起こる話、サンタの話が印象的で凄く好きな話です。

1話完結と言っても大きな物語のプロットがあり、妖怪の大魔王を封印しこの世から妖怪を居なくさせることが目標となります。その中でも鶴姫がなぜカクレンジャーのリーダーなのか、三神将とは何なのか、大魔王とは何者なのかと言った伏線も徐々に回収されていきます。
最終回を迎えついに物語に決着がついた後、それぞれがバラバラに散りそれぞれの日常が始まるという終わり方ではなく、これからもネコマルに乗って5人で旅を続けていくというロードムービーのような終わり方いなっています。


主題歌が奇抜すぎる

カクレンジャーと言ったらなんといっても主題歌です。
オープニングもエンディングもどちらも物凄く耳に残るような曲調です。

オープニングテーマ「シークレット カクレンジャー」

作詞:冬杜花代子 / 作曲:都志見隆 / 編曲:山本健司 /

カクレンジャーニンジャニンジャ~ でお馴染みのOP
使用されている楽器が和テイストでありながらも曲調はJ-POPに近い現代風の旋律と歌詞で「ブラックホールに消えたやつがいる」という詞は物凄く印象的で有名ですね。カラオケで曲を入れると映像付きで流れてくれるので時々無性に歌いたくなります。
劇中の逆転劇のカタルシスとしてこの曲が使われることもあり、スーパー変化するときにこのOP曲が流れるとテンションだだ上がりです。勝つ気しかしません。
最終回のエンディングにはこのOP曲が使用されました。
ちなみにOP映像には2種類あり、無敵将軍verと、隠大将軍verがあります。僕は隠大将軍verが好きです。

エンディングテーマ「ニンジャ! 摩天楼キッズ」

作詞:冬杜花代子 / 作曲:都志見隆 / 編曲:山本健司 /

この曲はドロドロという下級妖怪がメインを張ってる映像と共に流れるエンディングで、OPは当然カクレンジャー目線となっておりますが、EDは妖怪目線といった演出がされています。ちょっとドジなドロドロが終盤にカクレンジャーに追いかけられるオチで締まる映像で、非常にコミカルで当時見ていた子供の僕は、妖怪も色々と苦労しているんだなと思っていたような気がします。
映像にはダンスもありラップパートもあり、当作品のアメコミ風な雰囲気ともマッチしていてカクレンジャーの世界観が上手く融和しています。


子供たちに勇気を、そして25年

HG忍者戦隊カクレンジャー

なんとカクレンジャーは2019年で放送してから25周年となります。そんなカクレンジャーイヤーにサスケ役小川輝晃さんとサイゾウ役土田大さんが対談をしております。プレミアムバンダイから2020年3月に発売される『HG忍者戦隊カクレンジャー』に関しての対談に関することで、詳細は下記のツイートをクリック

ちなみにこの『HG忍者戦隊カクレンジャー』はかなりクオリティの高い出来のフィギュアとなっているようで、僕はもちろん予約しました。

フィギュアの作りとして、それぞれ変身後の決めポーズがあるのですが、各々がそのポーズを取った状態のフィギュアとなっております。セイカイとジライヤのポーズが個人的に好きです。



夢見る絵本プロジェクト

さらに25周年として2020年2月より、小川さんと広瀬さんのお二人でプロジェクトが立ち上がりました。2人で率先してプロジェクトを立ち上げて楽しいこと、面白いことを提供してくれる姿はとても素晴らしく、好きな人間からしたら大変嬉しいことですね。
25年の時を超えてサスケと鶴姫が手を組んで何かを届けようとしてくれている
とても感慨深いことです。

夢を見ることの楽しさを知ってもらう為に、いい歳をしたオトナたちが今までやったことのない夢に挑戦しています。みんなの応援で…




これからを生きる人

話変わって、
カクレンジャーショーが後楽園遊園地でやっていたらしく、僕が録画されているビデオのCMでもよくやっていたのを覚えています。「後楽園遊園地で僕と握手」ってやつですね。
そこでサスケ役の小川輝晃さんが最終日の最後の回でこんなことを言っています

君達がこれから生きていく上で、大変なこと、頑張ることがきっとあると思う。その時、この同じ空の下できっと僕も頑張っている。忘れないでほしい。

当時4、5歳でリアルタイム放送で見ていたわけではない僕はアクションショーとか行ったことないのですが、ニコニコ動画にて観客の方が撮影された映像がアップされていて、このシーンを見たのですが、目に熱いものを感じざるを得ませんでした。
物心がついた頃からカクレンジャーを見ていた僕としては、ただ本能的にこの作品を見て「面白い」「楽しい」「好き」という感情の赴くままだと思いますが、当時の4、5歳の僕には自分の生きる人生がどれだけ苦労があってどれだけ悩んで生きているかなんて知る由もありません。が、人なら生き続けていけば誰にだって大変なことや頑張らなきゃいけないことがある。

子供の頃は誰かに守られて生きていたけれど、いつかは自分だけで生きていかなきゃいけない時がふいに訪れ、ポンっと社会に放り出されて世間と自身のギャップに傷付いて、想像していた自身のギャップに傷付いて、何にでもなれると思っていたティーンな自分と、自分は自分でしかないと思い知らされる社会に投げ出された自分とで、嬉しいこともつらいこともたくさんありましたが、ふいにこの小川輝晃さんの言葉を考えたとき、いつの時代も世代も、人間は苦労を重ねて社会に迎合して生きているということを感じさせられます。それがたとえ僕が4、5歳の時であろうと、こういう言葉を紡げる人がいる。

僕が今こうして記事を書いてる時も、4、5歳の子供たちは先の未来のことなんて何も知らずに楽しく守られながら生きている。
日本の未来を新しい世代に担うではないけれど、大人だろうが子供だろうが言葉の重みや伝えたい気持ちってのは誰に対しても価値が変わることなく、同じように同じ意味で捉えられえるし、ずっと残り続けていくんだなと小川さんのこの言葉から痛烈に思い、誰かのために繋がっているんだなと思います。

25周年ということで、僕が恐らく人生で最初にハマった実写の作品はカクレンジャーになると思われるのですが、物心ついた頃から僕のヒーローで、喜怒哀楽、起承転結、最初に教わったのはこの作品なのではないかなと思います。僕の人生のアイデンティティの一部であることは間違いないです

作品として復活もしてほしいところもありますが、普通に当時のメンバーの対談とか映像でまたやってほしいですね。もしくはアニメーションで製作して声だけあてるとかでも新しくないですか?

見たことない人は是非見てほしく、
当時としては規格外で、今見ても斬新な仕上がりとなっている作品です。
素晴らしいです『忍者戦隊カクレンジャー』!

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