BUMPの『Small world』を解釈しました


どうも、みなさまこんばんは。
今回は2021年11月1日に配信リリースされた、
BUMP OF CHICKENの『Small world』という曲が
相も変わらずに素晴らしかったので紹介していきます。

最近のBUMP

どうも、みなさまこんばんは今回は近年(2020年前後)のBUMP OF CHICKENの楽曲についてです。最近出た曲々の優しさが凄まじくて、藤原基央さんは人間としてとんでもない境地に到達してしまっているのではと僕は思うのです。そんな溢れん[…]


BUMPってなんぞやという方は、
上記の記事にてここ最近のBUMPについて
だいぶ個人的な感情メイン寄りで書いていますが
参考までにどうぞ!

曲の情報

ミュージックビデオ

曲自体のリリースは2021年11月1日にて
iTunesやYouTubeにて配信されていましたが、
MVの公開は2021年11月5日より公開されました。

今までのただ歌ってるだけのありきたりなMVではなく、
ストーリー性のあるMVとなっており、
さらにボーカルの藤原基央さんの迫真の演技も見どころです。

だいたいこういうMVって曲の内容となんの関連性もなくて
映像に対して特に心が揺れ動くことは無いのですが、
今回は久しぶりに気合いの入った曲に寄り添ったMVな気がします。

BUMPは基本的に目を瞑って詞とメロディーだけ聴いていれば
それだけで泣けるほどに素晴らしい曲ばかりなのですが、
今回のMVでは新たな世界というか解釈というか、
自身が想像し得ないところまで『Small world』という
各々が持つ人生の奥行きを感じることができました。
何より久しぶりにMVで泣きました。
ゼロ以来です。
それほどに今回のMVは素晴らしいものだと感じてます。

ちなみに撮影している場所は、
BUMPメンバーの出身地である千葉県佐倉市だそうです。

映画 すみっコぐらし

この『Small world』という曲は、
『映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ』の主題でもあります。
私自身すみっコぐらしに関してなんの情報も知識もないので
なんとも言えませんが面白いと聞きましたので、
どこかで機会があれば見てみたいなと思っています。
…思ってるだけでは本質や価値は測れませんよね、
アマプラで見れますか?

世界観とかどんな話なのかコンセプトとかターゲット層とか
本当に何も分かりませんが、
BUMPがタイアップするのだから
きっとそういうことなのでしょう。

BUMP自体アニメとかとのタイアップも結構多いので
親近感というものを振りまいてくれるのが
BUMPの良いところですね。

曲の解釈

曲を聴くたび、歌詞を聴くたびに、
頭の中から色々な感情が溢れ出てきてとまらないので、
この『Small world』の解釈ではないですけど、
僕が感じたことを書き留めたいと思います。

ちなみにBUMPの曲に紡がれる言葉は、
今も昔も根底にある思いや願いは変わらず、
そして作詞・作曲でこの音楽を生み出している
藤原基央さんの人生にもとづいた事柄がメインです。
BUMPの曲を多く知っているほど、
この曲はあの曲の片鱗が混ざっていると分かるでしょう。

だからと言って「また同じ曲w」とはならないのが
藤原基央さんの凄まじいところで、
言葉の表現の仕方が曲ごとに巧みで天才です。
それは人間が誰しも感じ得る”普遍”を言語化し、
音楽に昇華させているからなのかもしれません。
旋律も神です。

そんな最新曲である『Small world』を個人的な観点で
解釈していきたいと思います!

かけがえのない人生

いろいろと下手くそな僕は
この道しか歩いてこられなかった
出来るだけ転ばないように
そして君に出会えた

1番Aメロ
『GO』という曲に似たものを感じます。

人間は生まれた時から自分の好きなことや得意なこと、
嫌いなことや不得意なことが予め決まっています。
ボーカルの藤原さんは幼い頃から歌うことが好きで、
プロデビューするまでずっと歌を歌ってきたそうで、
プロになってからもそれを突き詰めています。

恐らくどんな人であれど、
本を読んだり絵を描いたり、
ゲームしたりスポーツしたりと、
幼い頃から好きだったことってのは、
おっさんになってもおじいさんになっても
変わらないものだと思います。

人生を長く生きていれば
苦手なことをやらなきゃいけない場面にも
遭遇することになるでしょうが
一生懸命上手くできるように最善を尽くそうとし、
何とかその場をやり過ごすと思います。

これらは自分の人生にしか起こり得ないことで、
かつ、自分の人生だからこそ分からないことです。
他人からも「これやるの苦手そう」
と察して貰えると思いますが、
それは自身が感じてきた得意なことをする時の感情、
苦手なことをする時の感情は他の誰にも分かりません。

今を起点として人生は未来に向かって伸びていきますが、
過去も今に対してずっと途切れることなく繋がっています。
地球上には70億人もの人間がいて、
今までの人類の歴史から考えても何千億人もの人生があったと思います。
その一人一人の人生は誰にも変えられるものではなく、
自分一人だけのかけがえのない人生です。
どれほど取るに足らないものであっても、
出会ってきた人間、言われた言葉、遊んだ公園、
そんな自分にしか理解できない自分だけの世界を
一人一人誰もが持っています。

そんな自分だけの世界で成り立つ自分自身の人生の中で、
共に行動をし共に生活をし共に色々な物と事を共有し合える人と
出会うことになるわけですねこの歌詞の主人公は。

最後は自分

まぶた閉じてから寝るまでの
分けられない一人だけの世界で
必ず向き合う寂しさを
きっと君も持っている

1番Aメロつづき
『Flare』の詞の世界観と似ています。

何でも共有できるようなかけがえのない人と出会っても、
自分の体は自分にしか心が宿っていないわけで、
言葉で伝えることはできても自身が感じた
全ての感情までは相手に伝えきれることはないでしょう。
何なら自分が感じたことですらそれは言語化できるようなものではなく、
そんなことを思っていた、感じていたと
自覚して気が付ける人も実はあまりいないのではないでしょうか。

自分と向き合うことって1日の反省でもしない限り、
中々できるようなものでもないような気はします。
私は実家に住んでいた頃はよく風呂で湯船に10分以上浸かって
今日起きた出来事とかを振り返って色々と思いを巡らせていたので、
その当時は自分が何を思っていたかとかすごく把握していました。
今も湯船に浸かる時間は設けなくなってしまいましたが、
それが寝る前の時間に変わっただけで、
もしかしたら最近やたら寝つきが悪いのは、
その日に何が起きたのかを
そこで脳みそフル活用してしまっているからなのかもしれません。

そんな分けられることのない一人だけの世界も、
自分だけでなく、有象無象に存在するそこらへんの人々にも
同じようにそれらは存在していることです。
自分自身という主観は自分が見えるものだけが全てですが、
同じようにその主観を持つ人間が存在する数だけ存在し、
何も特別なことでもなく誰もが当たり前に持っています。

誰にも言えないこと

秘密のため息は 夕陽に預けて
沈めて隠していた事
どうしてわかるの 同じだったから

1番Bメロ
『透明飛行船』の詞にあるような内容です。

自分にしか感じ得られないようなことは当然あって、
憎悪だったり胸がときめくような幸福感だったり、
その感じたことはどう表現すれば上手く伝わるのか、
そんな術が備わっていたとしていても、
誰もが共感をしてくれるとも限りません。
共有したところで自分の人生に何か変化が起こるわけでもないし、
その労力ですら無駄なものなのかもしれません。

そんな”自分の内にだけ閉じ込めたもの”があるという事
誰にだってありますよね。

会話

すぐに言葉間違えそうで
傷付けたり怒らせたりしそうで
気をつけるようにしていたら
ただ喋れなくなっていた

2番Aメロ
『サザンクロス』などで語られる詞です。

自分では特に何気なしに放った言葉が
相手を傷付けてしまうことはよくあることで、
その逆というものは中々ありませんよね。

私もアホなので中学生の頃とか冗談で言ったことで
誰かを怒らせたりしてしまったこともありますし、
素直に謝ることもなく「いや冗談だからwww」
とか言って有耶無耶にさせたりと、
若気の至りのような時代もありました。

大人に近づいていくにつれて
自分がされて嫌なことは他人にすべきではない
ということを理解するようになって
自分以外の誰かと会話することって
とんでもなく難しいことなのだと気が付くこともあり、
小さい頃とかに普通に出来ていたことが、
歳を重ねていくだけで出来なくなるのも不思議です。
ただ、そこには気遣いだったり
自分が他人にどう思われているかだったり
色々な思惑が巡りに廻っている証であり、
損得で物事を判断してしまうが故なのでしょう。

あと話少し逸れますが割と最近よく耳にするのが
“冗談で済まされても心は傷付いている”
みたいな綺麗事系のやつがTwitterとかRTで回ってくるんですけど
それはたしかにそうかもしれないし、
本意だろうが不本意だろうが人を傷付けるのは、
あまり良くない事ですよね。
でも私が思うに、
あなたも同じように誰かを傷付けているということを忘れないでほしいし、
あなたのその何気なしに放った言葉で誰かが傷付いている可能性は否めません。
私も同じようにそれは誰にでもあり得ることであって、
被害者にでも加害者にでも成り得ます。
この論点で一番よく分からないポジション取りしてるのが
「私は加害者になることは有り得ません被害者です」
の人間であって、そういう被害者意識みたいな
乞○が金や食い物をせがむようなスタンスで
私はこの人に傷付けられました!!!ってな具合に
どんな状況であれ他人の善意の上であぐらをかこうとするのは
やめたほうがいいです。
聖人君子なんですか?と問いたいです。

そこに君が居なかった事

君だけの思い出の中の
君の側にはどうやったって行けないのに
涙はそこからやってくる
せめて今 側にいる

2番Aメロつづき
『R.I.P.』や『宇宙飛行士への手紙』の詞でよく見受けます。

これは大切にしたいと思う人にほど、
この感情が生まれてくるものでしょう。
私は頭の中身が恋愛厨みたいなところ少しあって、
ラブコメ系の作品とかわりと好きな方で
なんでもかんでもそういう解釈に行きがちなんですけど、
でもこの気持ちって実体験として感じたことがあって、
どれだけその人のことを好きだと思いを寄せても、
その人と出会う前にどんな人生を歩んできていたのかは、
知る由もないということがとてつもなく切なくて、
胸がはち切れそうな思いに駆られていたこともありました。
どれほど今のその人のことを知ったとしても、
一番純粋無垢であったであろう小学生時代の頃
一体何をして何を考え何を思って生きていたのか
幼馴染ではない限り、同級生ではない限り、
絶対に知ることが出来ません。

姿や話し方や立ち振る舞いや好きなこと嫌いなことから
どんな人生を歩いてきたのか何となく想像が付けますが、
外見からだけじゃその方の人となりが分かるはずもなく、
何か重たい過去を抱えて生きていたりすることもあるでしょう。
それらを”言葉”で教えてもらったとしても、
伝わったのは言葉だけであって、
実際にその場にいなかった以上は、
その人の立場で感じなかった以上は、
想像することしかできません。

しかし、そんな悲観することはなく、
「今は側に居られるということ」
もうこれだけで十分だと
これがボーカル藤原基央氏の出してる答えです。

そうしたいと思うのは そうしてもらったから
何も喋らないのにさ
まんまるの月が 君の目に映る

2番Bメロ

人間誰しも言えることで、
人からされて嫌なことは他人にもやらない方が良くて
それは全部自分に跳ね返ってくるからです。
善い行いも悪い行いも同様に言えることで、
親切をしてくれた人に対しては、
自分からもその人に親切にしてあげようと
思うのが普通の感覚ですよね。

世の中は鏡の世界となっていて、
自分に対する人間の反応は全て自分の行いと同じ
心の優しい人はやさしい人と、
性根のまがった人はやっぱりそういう人めぐり遭います。
つまり良い友達がたくさんほしかったら、
自分自身がたくさん良い人にならなきゃいけません。

自分にとって何が”良い友達“とするかは、
その人の主観や価値観によるとは思いますが。

僕はこれが良いんだ

叶わないままの夢はどんな光より綺麗で
変われないのに変わりたいままだから苦しくて
流れ星ひとつも 気付けなくても
君を見つけて 見つけてもらった僕は
僕でよかった

2番サビ
『pinkie』や『新世界』や『ゼロ』の詞の世界観に似ています。

夢は叶えられないからこそ”夢”であって、
夢が叶った瞬間にそれは現実となります。
自身がどんなスケールの夢を抱くかにもよりますが、
そんな”夢”を藤原基央さんは、
煌びやかで華々しいもに喩えてくれるのは
本当に心の優しい人で素晴らしいです。

この広すぎる世界で自分が一番だと思える人に
出会える確率は一体どれくらいなのでしょう。
そんな考えは綺麗事で、
自分が出会える範囲の人間たちの中から、
一番だと思っているだけなのかもしれません。

誰にも関係ないままで

散らばった願いの欠片で照らされた夜も
どこかへ向かうパレードも 誰かの歌う声も
僕らにはひとつも 関係ないもの
一緒に笑ったら その時だけは全部
誰にも気付けないくらい ささやかな世界の中でも
僕らのもの 僕らのもの

大サビ

自分たちとは関係ない人たちの思い思いの願いも、
目の前で行われるパレードや歌声も、
自分たちが過ごしてきた人生には全く関係のないことで、
パレードを観に来た恋人や友人や家族と共に過ごす人々も、
そのパレード自体も自分たちとは全く関係のない
誰かを楽しませたいと思う企画から生まれたものです。
そう、何も関係ないはずなのですが、
それらを目にして自分たちが笑顔になるのならば、
それはもう自分たちに関係があることです。
その物事に対してリアクションした時点で、
受け取ったものとなります。

自分たちと同じように
そこらにいる人らも同じように、
それぞれの間柄だけで成り立つ世界の中で
受け取っても受け取らなくても良いものを
享受するもしないも、その人たち自身の選択でしょう。

世界

世界には何十億人もの人間が居てとても広くて、
私一人の存在なんぞミジンコのようなものですが、
そんな何てことのない人間たちが集まって
世界が成り立っているのも事実です。
そしてその一人一人の人間には
誰かに分けられることのできない今日までの物語があり、
それには生まれ育った環境・人間関係・好きなもの・感じた事
いろいろとあります。

この小さな個人の世界とそこから派生した身の回りで完結する世界
それがどれだけ小さくて取るに足らないものであったとしても、
一緒に笑ったときには私たちのものになるのでしょう。
この曲があなたと私たちのものになるのと同じように。

つまるところ曲を生み出した藤原基央さんは天才ですね!
彼がノーベル文学賞を授与する日もそう遠くはないでしょう。

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