目次
10話~12話 (page.4)
何が言いたいんだよ
てめぇまで俺らを仲良し扱いしてんじゃねえだろうな
草摩夾 (1st Season 10話)
もっと知りあえたら?
ふざけんな!
俺は由希が嫌いなんだよ!
嫌いなままでいいんだよ!
なぜ、嫌うことが義務のような言い方をするのかな
草摩紫呉 (1st Season 10話)
まるで、知ること自体に怯えているような目で
大好きな人の夢を見た
草摩紫呉 (1st Season 10話)
そしたらもう、どうしようもなくなってしまった
夢見た朝を覚えてる?
草摩紫呉 (1st Season 10話)
僕も君もあーやも泣いた、あの朝
君たちにはそれがつらいものになってしまったけれど
僕は、僕の胸にはまだ残っている
愛しさ
しびれるように甘く悲しいあの熱情
「僕は…僕はそれを永遠のものにしたいね
確かな形で手に入れたい 必ず」
その誓いもまだこの胸にある
手に入れるためなら
多少の偽りも利用も問わない
たとえ、それが誰かを傷つける結果になっても
そんな自分が嫌になるときだってあるさ
草摩紫呉 (1st Season 10話)
特に、透くんを目の前にすると
本当に良い子だから
でも、僕には少し綺麗すぎるかな
思い知らされたりもする
僕が一番汚いんじゃないかって
歯でも骨でも持っていけば良い
草摩紫呉 (1st Season 10話)
大切なのはそんなものじゃない
手に入れてみせるさ
そのためなら、どんな偽りも利用も
あの日の夢を永遠にする
バカな旅人が 旅をしてるの
草摩紅葉 (1st Season 11話)
どうバカっていうとね
すぐ騙されちゃうの
町の人たちに騙されちゃうの
その度にお金や服や靴を騙し取られちゃうの
でも旅人はバカだから
これで助かりますって言う
町の人々の言う嘘にも
ぽろぽろぽろぽろ 涙を零すの
そして「お幸せに お幸せに」って言うの
で、とうとう素っ裸になっちゃって
流石に旅人も恥ずかしくて
森の中を旅することにするの
そしたら今度は森に住む魔物たちに出会うの
魔物たちは旅人の体を食べたくて
言葉巧みに騙していくの
もちろん旅人は騙されて
足を一本 腕を一本あげちゃうの
結局、旅人は頭だけになっちゃって
最後の一匹には目をあげたの
その魔物は、ばりばり目を食べながら
「ありがとう、お礼に贈り物をあげます」
って置いてくの
でも、それも嘘で
贈り物は「バカ」と書かれた紙きれ一枚
でも、旅人はぽろぽろ泣くの
「ありがとう ありがとう 初めての贈り物だ」
「嬉しい 嬉しい ありがとう ありがとう」
もう無い目からぽろぽろ ぽろぽろ涙を零すの
そして旅人は そのままぽっくり
死んでしまいましたとさ
クラスのみんなは笑ってた
草摩紅葉 (1st Season 11話)
くだらないって
でも僕は、目を閉じて考えてみた
騙されて 頭だけになって
ありがとうと泣いた旅人のことを
そして思ったんだ
ああ、なんて愛しいんだろうって
損とか苦労とか考えるだけ無駄だよ
旅人はそんなこと考えちゃいないもの
ただ、誰かにとってはそれはバカでも
僕にとってはバカじゃないだけ
誰かにとっては騙し甲斐のある人でも
僕は騙さないだけ
僕は本当に喜ばせてあげたいと思うだけ
由希は?夾は?
それでもやっぱりバカと思う?
目を閉じて 何を思う?
本田さん、知らなかったみたいだけど
草摩由希 (1st Season 11話)
紅葉は俺らの一つ下で
春とは同い年だよ
うるせえ
草摩潑春 (1st Season 12話)
お山の大将気取ってんなよクソ野郎
それじゃあ聞かせて頂くけどよ
ネクタイ締めてればカツアゲしねえのか?
ピアスしてなきゃいじめをしねえのか?
髪が黒けりゃ人殺さねえのかよ!?
ふーん
草摩慊人 (1st Season 12話)
女の子らしいし
優しそうだし
良い人みたいで良かったよ
なによりすごく可愛いしね
あいさつが遅れてごめんね
僕、けっこう人見知りするタイプで
怒ってない?
よかったぁ
じゃあ、改めて自己紹介
草摩の当主 慊人です
どうぞよろしく
欲しかったものがある
草摩由希 (1st Season 12話)
思い描いていたもの
抱きしめてくれる両親
帰りたいと願う家
みんなが笑っている場所
みんなが離れていかないような自分
あたたかい所
あたたかい人
あるんだ 本当に