目次
16話~18話 (page.6)
モモ
草摩モモ (2nd Season 16話)
きちんと案内できたよね
だから聞いて
モモのお願い
紅葉に伝えて
紅葉はモモのお兄ちゃんにならないんですかって
だって、ママにそっくりだもん
ママは似てないって言ったけど
そっくりだもん
モモ、お兄ちゃんほしいもん
一緒にお話ししたり
遊んだり
モモもバイオリン習い始めたから
一緒に弾いたり きっと楽しいもん
毎日 会えるもん
だからつたえて
モモも同じ先生について
草摩紅葉 (2nd Season 16話)
バイオリンを習いだしたんだ
だからパパはやめてほしいんだと思う
パパ 怖いんだ
僕がモモやママに近付くのが
怖いんだね
死に物狂いで築き直した幸せを
もう壊したくないんだ
もう 傷付きたくないんだ
会うことで
傷付くのが怖いんだね
けれど
本田透 (2nd Season 16話)
けれどモモさんは会いたがっていました
実はモモさんが
ここまで私を案内してくださったんです
モモさんは
モモさんはちゃんとご存知だったのです
ずっと ずっと
紅葉くんを見ていらしたんです
紅葉くんがずっとずっと
見守っていらしたように
モモさんも
バイオリンを聴いていらしたんです
お話がしたいと
一緒に遊びたいと
お兄さんになってはくださらないのかと
僕の夢はね
草摩紅葉 (2nd Season 16話)
バイオリン弾きになることなんだ
バイオリン弾きになって
小さなコンサートを開いて
そこに、
パパとママとモモが聴きに来てくれたなら
ありがとう
モモ
明日
本田透 (2nd Season 16話)
明日はどうなるか分からないから
明日、目が覚めたら
会いたくなるかもしれないから
明日じゃなくて明後日かも
1年後かも 10年後かもしれないけれど
でも それでも生きていく限り
なにか起こり続けるから
生きている限り
願いは生まれ続けるから
なにおまえ
草摩夾 (2nd Season 16話)
好きな男でもできたのか
心配すんな
お前にそんなのができたときは
協力してやるから
俺が
大丈夫
草摩由希 (2nd Season 17話)
あいつは なびかない
「お前に関係ない」
本田透 (2nd Season 17話)
そう言われるのは
初めてではないのに
ちぎれそうになった
あの時の ように
勝手に寄ってきて
草摩夾 (2nd Season 17話)
勝手に離れたんだ
ほっとけ
いちいち優しくしてられるかよ
いつか
本田透 (2nd Season 17話)
同じように
突き放されてしまうのだろうか
わたし…も
不思議
本田透 (2md Season 17話)
たった一言に
揺さぶられたり
嬉しくなったり
夾くんは
不思議
あります、きっと
本田透 (2nd Season 17話)
ちゃんと
ほんのり
光るように
思い出は由希くんの中で
そっと
ありがとう
草摩由希 (2nd Season 17話)
もうなんとなく
分かってるのかもしれないけど
覚悟とか
ずるさとか
気付いてるのかもしれないけど
静かに
微笑んでくれる君を
大切に思う
今も
別に
草摩由希 (2nd Season 17話)
それはお前の自由だし
それをどうするかは彼女の自由だ
俺に口を挟む権利なんかないよ
でも
興味本位とか
からかい半分とか
そういう勝手な気持ちで近付くのなら
俺も勝手にさせてもらう
傷付けるなら
許さない
絶対 許せない
それだけは 許せない
でも
草摩由希 (2nd Season 17話)
誰かを好きだと真っ直ぐに
言うことのできる人間は
嫌いじゃないと思った
絶交とか
訳の分からないことを言って
慌てる自分は
そういう自分は
そんなに嫌いじゃないかもしれないって思った
いつかは
この時の自分を
くすぐったいような気持ちで思い返す
そんな日があるのだろうか
ほんのりと
草摩由希 (2nd Season 17話)
光り出す
色を付けて
草摩由希 (2nd Season 17話)
光り出す
リンの言い方はまるで
草摩燈路 (2nd Season 18話)
親に愛されることは間違ってるみたいだ
平穏は軽薄で
悪いことみたいだ
他の十二支の人たちはつらそうだけど
草摩依鈴 (2nd Season 18話)
あたしは違う
パパとママは違う
いつも楽しいの
いつだってにこにこして
幸せなの
それは
それはまるで
お芝居の中のように
どうして?
草摩依鈴 (2nd Season 18話)
どうしてパパとママは
いつも楽しそうなの?
本当に楽しい?
悲しいこととかはないの?
──
たった一度の
その言葉で
お芝居は
終わってしまった
あたしのこと
草摩依鈴 (2nd Season 18話)
嫌だったのに
あたしのこと
重荷だったのに
無理して
ずっと無理して
無理して
結局 壊れて
二度と 戻せなくなって
あたしのこと いらないって
家の中に入る時の
草摩依鈴 (2nd Season 18話)
あの 祈る気持ち
機嫌は良いだろうか
悪かったら
それが過ぎるのを待とう
石のように
何も感じない物のように
いつかまた
あたしのこと許してくれる日まで
許して…くれるよね
また…戻れるよね…
春
草摩依鈴 (2nd Season 18話)
春だ
久しぶりに顔を見た気がする
こんなことになる前は
何度か遊んだりもしたけど
白くて柔らかい髪が好きだよって言た時の
きょとんとした顔が可愛かった
なんで
草摩潑春 (2nd Season 18話)
そういうことをそんなさらっと言うんだよ
そんなこと親に言われたら
俺ら子供はどうすりゃいいんだよ
リンは自分が悪いって思うのに
お前らは自分らがしてたことを
悪いって思わねぇのかよ!
八つ当たりで殴られたり
笑われたり
蔑ろにされたら
お前らと同じように
俺らだって傷付くんだって
なんでそんな簡単なことも分かんねぇんだよ!!
何が悪かったの
草摩依鈴 (2nd Season 18話)
何が間違ってたの
もう初めから
取返しなんかつかなかったの?
あたしが
生まれてきたことがいけなかったの
そんな
出口のないことを考えてると決まって
春が現れた
春はたくさん来てくれた
草摩依鈴 (2nd Season 18話)
それが全部嫌じゃなかった
春といるときは苦痛なんてなかった
春は変な子
優しい子
好きになってしまいそう
好きに なってしまったかも
春が好き
草摩依鈴 (2nd Season 18話)
春がいなきゃだめなの
春がいないと不安で自分を保てないの
春じゃなきゃだめなの
寄りかかって
すがって
春が欲しくて
全部欲しくて
欲望がどんどん増殖していって
こんな好きじゃ
いつか春を押しつぶしてしまいそう
春が 嫌になって
離れて いなくなってしまったら
理性が効かない
好き過ぎて
だめって思ってるくせに手放したくない
歪んでる 自分
でも
草摩依鈴 (2nd Season 18話)
春はあたしを望んでくれた
いらないって言われてきた私を
望んでくれる人がいた
嬉しい
なんて幸せなことだろう
あたし 幸せだった
ありがとう
嬉しい
でも
もういいよ
もういいよ 春
今度は 春が幸せにならなくちゃ
解放しよう
あたしから
慊人から
全てのしがらみから
解放してあげたい
春の
本当の幸せは
ねぇ
もっと広いところにあるんだよ
探そう
見つけだそう
あたしの手には
何も残らないまま
終わっていいから